第100回午前問題104
次の文を読み103~105の問いに答えよ。
Aさん(50歳、女性)は右乳癌と診断され、手術を受けるために入院した。Aさんは夫を3年前に腎臓癌で亡くしたが、貸しビル業を引き継いでおり、経済的な問題はない。趣味はテニスである。
Aさんの術後の経過は良好で、外来で抗癌化学療法を受ける予定で退院した。Aさんは患側上肢のだるさ、疲れやすさが残ると外来看護師に話した。Aさんの患側上肢の浮腫を予防する方法で適切なのはどれか。
- 使い捨てカイロを患側の腋窩にあてる。
- 患側上肢はなるべく動かさないようにする。
- 患側上肢のマッサージを中枢から末梢へ行う。
- 患側上肢の静脈では抗癌薬の静脈内注射を行わない。
正解 4
- 使い捨てカイロを患側の腋窩にあてる。
- 炎症はリンパ浮腫の原因となるため、皮膚の保護は大切である。低温やけどの危険性があるため、使い捨てカイロは患部にあてないようにする。
- 患側上肢はなるべく動かさないようにする。
- 患側上肢を適度に動かして筋ポンプ作用を向上させ、リンパ還流を促進させる必要がある。
- 患側上肢のマッサージを中枢から末梢へ行う。
- リンパマッサージは末梢から中枢へ行う。
- 患側上肢の静脈では抗癌薬の静脈内注射を行わない。
- 感染や刺激につながる可能性があるので、注射や血圧測定などは患側上肢では行わない。