第100回午前問題119
次の文を読み118~120の問いに答えよ。
Aさん(35歳、女性)は、夫と7歳の息子、2歳の娘と4人で暮らしている。ある日、震度6強の地震が起こり、Aさんの家は半壊した。Aさんは、倒れてきた家具の下敷きになるところだったが、何とか免れ、家族は全員かすり傷程度の怪我で済んだ。被災後、家族は避難所である小学校で生活をしている。
Aさんから、「また地震の日のような状態になってしまうことが不安です。大丈夫でしょうか」と看護師に相談があった。Aさんへの看護師の対応で適切なのはどれか。
- 「すぐに受診をした方が良いと思います」
- 「つらい体験は早く忘れるようにしましょう」
- 「誰にでもよいので積極的に自分の体験を話してください」
- 「気分転換にご主人と一緒に家の片付けなどしてはいかがでしょう」
- 「強いストレスを体験したときには誰もがなり得る正常な反応です」
正解 5
- 「すぐに受診をした方が良いと思います」
- 前問の問題文で、「だいぶ落ち着き、日々楽になっている」という記述がある。すぐに受診をする必要性は低い。
- 「つらい体験は早く忘れるようにしましょう」
- 簡単に忘れられるものではない。
- 「誰にでもよいので積極的に自分の体験を話してください」
- 一般的に、体験の内容や感情を聞きただすような災害直後のカウンセリングは有害であり、行ってはならない。
- 「気分転換にご主人と一緒に家の片付けなどしてはいかがでしょう」
- 半壊した家の片付けをすることでフラッシュバックする可能性がある。
- 「強いストレスを体験したときには誰もがなり得る正常な反応です」
- 誰もがなり得る正常な反応であると伝えることで、安心できる可能性がある。