第100回午後問題101
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
Aさん(74歳、男性)は、強い下腹部痛のため救急車で搬入された。Aさんは顔面蒼白で、冷汗をかき、腹部を押さえている。一緒に来た妻は、「夫はいつも尿が出にくい。夜は、3回はトイレに行くのに、昨夜は行かなかった。今朝もポタポタとしか出なかった。便秘はしていない」と話した。Aさんは4年前に脳梗塞になり、重い構音障害があるが、理解力に問題はなく、身の回りのことは全部自分でできている。搬入時のAさんは、看護師と視線を合わせることができ、問いかけにはうなずきで答えている。
処置を終えたAさんは、治療のため入院した。Aさんとコミュニケーションをとるうえで適切なのはどれか。2つ選べ。
- 筆談用の文房具を準備する。
- 理解を助ける絵カードを準備する。
- 構音の間違いを直して練習させる。
- 補聴器や眼鏡の使用状況を妻に確認する。
- 問いかけはopen-ended question(開かれた質問)にする。
正解 1,4
- 筆談用の文房具を準備する。
- 筆談ができる可能性を考え、筆記具やメモ用紙などを準備しておく。
- 理解を助ける絵カードを準備する。
- 失語症のリハビリテーションでは、絵カードを用いた呼称訓練が行われる。
- 構音の間違いを直して練習させる。
- 間違いは指摘しないようにする。
- 補聴器や眼鏡の使用状況を妻に確認する。
- 聴力や視力など、患者の状態の確認をする。
- 問いかけはopen-ended question(開かれた質問)にする。
- 問いかけは、「はい」か「いいえ」で答えられる、close-ended question(閉ざされた質問)にする。