第101回午後問題45
胸水貯留時の胸腔ドレナージ法で正しいのはどれか。
- ドレナージ中は輸液を行わない。
- 胸腔ドレーンは水封にして管理する。
- 呼吸困難が消失するまでドレナージをする。
- 歩行時には胸腔ドレーンのクランプは行わない。
正解 2
- ドレナージ中は輸液を行わない。
- ドレナージによる体液や蛋白の喪失を補うために輸液を行う場合がある。
- 胸腔ドレーンは水封にして管理する。
- 胸腔内を陰圧にし、大気が胸腔に流入するのを防ぐため、水封(ウォーターシール)にして管理する。また、水封部分の気泡によって、気胸の有無が確認しやすくなる。
- 呼吸困難が消失するまでドレナージをする。
- 排液量が100ml/日以下、排液の性状が漿液性、エアリーク(水封室の気泡)がないことが、胸腔ドレーン抜去の目安となる。
- 歩行時には胸腔ドレーンのクランプは行わない。
- 陰圧の胸腔内へ空気が入り、肺を圧迫することを防ぐため、エアリークがない限り歩行時はドレーンのクランプを行う。ただし、緊張性気胸を招く恐れがあるため必要がなければクランプしない、という現場も多い。