第101回午後問題53
Aさんは、胃癌の終末期で、肺の癌性リンパ管症による呼吸困難があり「夜も眠れない」と訴えている。フェイスマスクによる酸素(8l/分)とモルヒネ塩酸塩(20mg/日)とを投与中である。呼吸数30/分。脈拍120/分。痛みの訴えはない。看護師の対応で適切なのはどれか。
- 酸素流量を15l/分に増やす。
- モルヒネ塩酸塩の増量を検討する。
- 呼吸は数日で楽になると説明する。
- ネブライザーによる吸入で気道を加湿する。
正解 2
- 酸素流量を15l/分に増やす。
- フェイスマスクによる酸素吸入では、5~10l/分が適正な酸素流量である。
- モルヒネ塩酸塩の増量を検討する。
- モルヒネやステロイドによって可能な限り呼吸困難の緩和を図る。
- 呼吸は数日で楽になると説明する。
- 終末期の癌性リンパ管症は、症状が急速に進み、呼吸困難の改善は見込めない。
- ネブライザーによる吸入で気道を加湿する。
- 終末期の癌性リンパ管症であり、ネブライザーによる吸入では、症状の緩和は期待できない。