第101回午後問題92
次の文を読み91~93の問いに答えよ。
Aさん(52歳、女性)は、未婚で1人暮らしである。近くに親戚はいない。物が握りにくい、細かい作業ができないという症状があり、精密検査のため入院したところ、筋萎縮性側索硬化症(ALS)と診断された。
退院後6か月が経過した。Aさんは、上肢の運動障害に加え、ろれつが回らない、言葉が出にくいといった球麻痺症状が出現してきた。歩行は自立している。Aさんは、介護保険の申請をし、要介護1に認定された。Aさんが、この時点で利用できる介護サービスで適切なのはどれか。
- 車椅子の貸与
- 療養通所介護
- ホームヘルパー
- レスパイトケア
- 意思伝達装置の給付
正解 3
- 車椅子の貸与
- 車椅子の貸与は、要介護2以上で利用できる介護サービスである。ただし、日常的に歩行が困難な場合等は軽度者(要支援1・2及び要介護1)であっても例外的に利用可能である。Aさんは歩行が自立しており、対象外である。
- 療養通所介護
- 療養通所介護の対象者は、常時看護師による観察を必要とする、難病等を有する重度要介護者や癌末期の者である。
- ホームヘルパー
- 訪問介護(ホームヘルプサービス)の身体介護と生活援助を受けることができる。
- レスパイトケア
- レスパイトケアは、介護にあたる家族を支援するサービスである。一時的にケアから解放することによって、介護者の心身の疲労を癒すことを目的としている。
- 意思伝達装置の給付
- 意思伝達装置の給付対象者は、重度の両上下肢及び音声・言語機能障害者であって、重度障害者用意思伝達装置によらなければ意思の伝達が困難な者である。