第101回午前問題31
Aさん(57歳、女性)は、子宮体癌のため子宮全摘術を受けた。離床が十分に進まず、術後2日に初めて歩行を試みようとベッドから降りたところ、突然、呼吸困難を訴えてうずくまった。まず疑うべき疾患はどれか。
- 自然気胸
- 肺塞栓症
- 肋間神経痛
- 解離性大動脈瘤
正解 2
- 自然気胸
- 自然気胸では突然の呼吸困難が起こるが、子宮全摘術との関連は薄い。
- 肺塞栓症
- 術後の長期臥床は、肺塞栓症の原因となる。離床が十分に進まず、術後2日にベッドから降りたところで呼吸困難が起こっており、まず肺塞栓症が疑われる。
- 肋間神経痛
- 子宮体癌の転移によって肋間神経痛が生じることはあるが、肋間神経痛での呼吸困難は胸痛によるものである。
- 解離性大動脈瘤
- 解離性大動脈瘤では、胸背部に激しい痛みがみられる。