第101回午前問題79
立位の保持が可能な患者にグリセリン浣腸120mlを実施することになった。正しいのはどれか。
- 浣腸液の温度は32℃である。
- 体位は立位前屈をとる。
- カテーテルの挿入の深さは12~15cmである。
- 注入時は口呼吸を指示する。
- 注入は15秒以内で行う。
正解 4
- 浣腸液の温度は32℃である。
- 腸管を軽度に刺激して適度に蠕動運動を促すよう、浣腸液の温度は、直腸温よりもやや高めの40℃程度とする。温度が低いと、末梢血管が収縮し、血圧の上昇や寒気を起こす。
- 体位は立位前屈をとる。
- 浣腸液が腸内に流れやすくなるよう、体位は左側臥位とする。立位前屈では直腸穿孔の危険性がある。
- カテーテルの挿入の深さは12~15cmである。
- カテーテルの挿入の深さは6~10cmとする。S状結腸を損傷しないよう10cm以上挿入しない。
- 注入時は口呼吸を指示する。
- 口呼吸をすることによって、腹圧が下がり肛門括約筋の緊張が緩和し、挿入しやすい。
- 注入は15秒以内で行う。
- 急速に注入すると刺激によって浣腸液のみ排出されてしまうので、浣腸液の注入速度は、15秒で50mlが目安である。120mlでは40秒程度かけて実施する。