第101回午前問題82
食中毒について正しいのはどれか。2つ選べ。
- 腸炎ビブリオ感染症の原因となる主な食品は食肉である。
- 黄色ブドウ球菌感染症の予防に食前の加熱は有効である。
- ボツリヌス菌感染症では呼吸筋麻痺を生じる。
- 毒素性大腸菌感染症の潜伏期は数時間である。
- ノロウイルス感染症は冬に多くみられる。
正解 3,5
- 腸炎ビブリオ感染症の原因となる主な食品は食肉である。
- 腸炎ビブリオ菌は好塩性細菌であり、原因食品は魚介類およびその加工品である。
- 黄色ブドウ球菌感染症の予防に食前の加熱は有効である。
- 黄色ブドウ球菌感染症は、調理者の手指を介しての感染が多い。黄色ブドウ球菌の毒素は耐熱性であり、加熱による予防は有効ではない。
- ボツリヌス菌感染症では呼吸筋麻痺を生じる。
- ボツリヌス菌感染症では、一般的に8~36時間の潜伏期間を経て、下痢、腹痛、嘔吐などの症状が起こり、次いでボツリヌス毒素による神経麻痺症状が生じる。呼吸筋麻痺によって嚥下障害、呼吸困難に陥り、死に至る場合もある。
- 毒素性大腸菌感染症の潜伏期は数時間である。
- 毒素性大腸菌感染症の主な症状は、下痢、腹痛、嘔吐で、潜伏期間は12~72時間である。
- ノロウイルス感染症は冬に多くみられる。
- ノロウイルス感染症は、汚染された二枚貝の摂取や感染者の糞便や吐物から感染する。秋から冬にかけて多くみられる感染症である。