第101回午前問題90
正常分娩した産褥2日の褥婦の状態で、順調な経過であると判断できるのはどれか。2つ選べ。
- 後陣痛がある。
- 乳房の緊満感がある。
- 体温が37.6℃である。
- 悪露に凝血塊が混じる。
- 妊娠中と比べ1日の尿量が減少する。
正解 1,2
- 後陣痛がある。
- 後陣痛は、子宮収縮に伴う痛みで、子宮復古を促進する生理的な現象である。分娩終了後の数日間にみられる。
- 乳房の緊満感がある。
- 乳汁分泌機能の作用によって乳房への血流増加、乳房の循環不全が起こり、乳房に緊満感や熱感、疼痛がみられる。産褥2~6日頃に起こる生理的な現象である。
- 体温が37.6℃である。
- 分娩直後から翌日頃まで37.0~37.5℃程度に体温が上昇することがある。産褥2日で体温37.6℃では、体温がやや高めであり、感染の可能性もある。
- 悪露に凝血塊が混じる。
- 産褥2~4日頃までは胎盤剥離面からの血液による赤色悪露がみられる。悪露に凝血塊が混じる場合は、欠損した胎盤や卵膜の残存が疑われる。
- 妊娠中と比べ1日の尿量が減少する。
- 分娩後は一時的に尿量が増加する。