第103回午前問題119

次の文を読み118~120の問いに答えよ。
Aさん(65歳、男性)は、大動脈弁狭窄症で大動脈弁置換術が実施された。術後2日、Aさんは集中治療室に入室中である。Aさんは中心静脈ライン、心嚢・縦隔ドレーン、胸腔ドレーン、動脈ライン、3本の末梢静脈ライン、膀胱留置カテーテルが挿入されている。Aさんの意識は清明で、呼吸状態、循環動態は安定しているが、挿入されているライン類を気にする様子がみられる。

術後3日。Aさんは、術後のバイタルサインも安定しているため、一般病室に転室となった。現在は末梢静脈ラインと胸腔ドレーンが挿入されている。Aさんのドレーン管理について正しいのはどれか。

  1. ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。
  2. 体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。
  3. 持続的に陰圧となっているか観察する。
  4. ドレーンのミルキングは禁忌である。

正解 3

  1. ドレーンバッグは挿入部より高い位置で保持する。
    • 逆行性感染を防ぐために、ドレーンバッグは挿入部よりも低い位置で保持する。
  2. 体位変換時は胸腔ドレーンをクランプする。
    • 逆流やドレーンの抜去・屈曲に注意して体位変換を行う。胸腔ドレーンはクランプしない。
  3. 持続的に陰圧となっているか観察する。
    • 胸腔内圧は常に陰圧であるため、それ以上の陰圧で吸引する必要がある。持続的に陰圧となっているか観察を怠らない。
  4. ドレーンのミルキングは禁忌である。
    • ドレーンが閉塞しそうな場合は、必要に応じてミルキングを行う。
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