第103回午後問題101
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
Aちゃん(生後1か月、男児)は、2日前から嘔吐があり、昨日は噴水様嘔吐が5回あったため外来を受診し入院した。Aちゃんは体重4,200g、体温36.8℃、呼吸数36/分、心拍数120/分である。眼球結膜に黄染を認めない。上腹部に腫瘤を触知する。Aちゃんの血液検査データは、赤血球540万/μl、Ht45%、白血球10,100/μl、血小板58.6万/μl、アルブミン4.4g/dl、Na140mEq/l、K3.5mEq/l、Cl92mEq/l、動脈血pH7.48であった。
超音波検査と上部消化管造影の結果、Aちゃんは肥厚性幽門狭窄症と診断された。 硫酸アトロピンによる保存療法で効果がなければ手術の予定である。硫酸アトロピンの静脈内注射を開始後、Aちゃんの嘔吐が消失したため、授乳を再開した。授乳の方法で適切なのはどれか。
- 自律授乳にする。
- 授乳前後に排気する。
- 水平に抱いて授乳する。
- 授乳後は左向きに寝かせる。
正解 2
- 自律授乳にする。
- 自律授乳は困難である。
- 授乳前後に排気する。
- 母乳を吸飲する際に空気を嚥下するので、嘔吐を予防するために授乳後に排気を促す。また、授乳前に啼泣している場合は、空気を嚥下しているので、授乳前にも排気するとよい。
- 水平に抱いて授乳する。
- 上体を起こして授乳する。
- 授乳後は左向きに寝かせる。
- 授乳後はしばらく上体を起こしておく。