第103回午前問題95
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(56歳、女性、主婦)は、胆石症と診断され、腹腔鏡下胆嚢摘出術予定で入院した。Aさんは身長152cm、体重70kgである。Aさんは、数年前に脂質異常症を指摘されたが、治療は受けていない。Aさんにその他の特記すべき既往歴はない。
Aさんは、全身麻酔下で気腹法による腹腔鏡下胆嚢摘出術を受けた。手術中にAさんに最も生じやすいのはどれか。
- 褥瘡
- 高体温
- 無気肺
- 脳梗塞
正解 3
- 褥瘡
- 長時間の手術ではないので、褥瘡が生じる可能性は高くない。
- 高体温
- 炭酸ガス気腹により低体温になりやすい。
- 無気肺
- 気腹法では送気による横隔膜挙上や静脈圧迫などによって無気肺が生じやすくなる。
- 脳梗塞
- 下肢静脈血のうっ滞、血栓形成、炭酸ガスの血管内流入による塞栓症(特に肺塞栓症)には注意が必要である。