第104回午後問題51

Aさん(50歳、男性)は、上腹部痛が突然出現したため、冷や汗をかき腹部を押さえながら家族と来院した。Aさんは十二指腸潰瘍の既往がある。このときに観察する徴候として最も適切なのはどれか。

  1. Romberg(ロンベルグ)徴候
  2. Blumberg(ブルンベルグ)徴候
  3. Courvoisier(クールボアジェ)徴候
  4. Trendelenburg(トレンデレンブルグ)徴候

正解 2

  1. Romberg(ロンベルグ)徴候
    • ロンベルグ徴候は、脊髄後索障害の有無を評価する際に用いる。両足のつま先をそろえて立たせ、開眼時と閉眼時の動揺を比較する。陽性では、閉眼時に大きく身体が動揺し、倒れてしまう。
  2. Blumberg(ブルンベルグ)徴候
    • ブルンベルグ徴候は、腹壁を静かに圧迫し、急に圧迫を解くと強く疼痛を感じる徴候で、反跳痛ともいう。腹膜炎にみられる所見である。
  3. Courvoisier(クールボアジェ)徴候
    • クールボアジェ徴候は、胆管閉塞によって胆嚢内に胆汁が蓄積し、無痛性の胆嚢腫大が起こることである。胆管癌などでみられる。
  4. Trendelenburg(トレンデレンブルグ)徴候
    • トレンデレンブルグ徴候は、歩行の片足支持期に骨盤が傾く現象である。中殿筋麻痺などでみられる。
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