第104回午後問題56
Aさん(59歳、男性)は、経尿道的前立腺切除術後1日で、強い尿意を訴えているが腹部超音波検査で膀胱に尿は貯留していない。Aさんは、体温36.9℃、脈拍88/分、血圧128/86mmHg であった。尿は淡血性で混濁はなく蓄尿バッグ内に3時間で350mL貯留している。この状態で考えられるのはどれか。
- 尿道狭窄
- 尿路感染症
- 膀胱刺激症状
- 膀胱タンポナーデ
正解 3
- 尿道狭窄
- 膀胱に尿は貯留しておらず、蓄尿バッグ内に尿が貯留していることから、尿道狭窄は考えにくい。
- 尿路感染症
- 尿は淡血性で混濁はなく、尿路感染症は考えにくい。
- 膀胱刺激症状
- 強い尿意は、留置カテーテルによる膀胱刺激症状であると考えられる。
- 膀胱タンポナーデ
- 膀胱タンポナーデは、凝血塊によって尿閉が生じ、膀胱内に尿が貯留した状態である。膀胱内に尿の貯留がみられないことから、膀胱タンポナーデは考えにくい。