第104回午後問題84
抗コリン薬の投与が禁忌の疾患はどれか。2つ選べ。
- 疥癬
- 緑内障
- 大腿骨骨折
- 前立腺肥大症
- 前頭側頭型認知症
正解 2,4
- 疥癬
- 疥癬は、ヒゼンダニが皮膚の角質層に寄生して起こる感染症である。ステロイド剤の使用によって症状を悪化させる可能性がある。
- 緑内障
- 抗コリン作用によって房水通路が狭くなり眼圧が上昇するため、抗コリン薬の投与は緑内障で禁忌である。
- 大腿骨骨折
- 抗コリン薬の投与は禁忌ではない。
- 前立腺肥大症
- 抗コリン薬は、膀胱の排出力を弱め、尿道を細く収縮させる。排尿障害をきたす恐れがあるため、抗コリン薬の投与は前立腺肥大症で禁忌である。
- 前頭側頭型認知症
- 前頭側頭型認知症は、前頭葉や側頭葉の委縮によって起こる認知症で、人格変化や行動異常などの症状がみられる。抗コリン薬の投与は禁忌ではない。