第104回午後問題94
次の文を読み94~96の問いに答えよ。
Aさん(65歳、男性、会社員)は、午後2時、会議の最中に急に発語しづらくなり、右上下肢に力が入らなくなったため、同僚に連れられて救急外来を受診した。既往歴に特記すべきことはない。来院時、ジャパン・コーマ・スケール(JCS)Ⅰ-3、瞳孔径は両側2.0mm。呼吸数18/分、脈拍60~80/分、不整で、血圧176/100mmHg。右上下肢に麻痺がある。午後4時、Aさんの頭部CTの所見で特に異常は認められなかったが、MRIの所見では左側頭葉に虚血性の病変が認められた。
この後の治療でまず検討されるのはどれか。
- 血流の再開
- 脳浮腫の予防
- 出血性素因の除去
- 脳血管攣縮の治療
正解 1
- 血流の再開
- 虚血性の病変が認められており、まずは脳の血流の再開が最優先である。
- 脳浮腫の予防
- 脳浮腫は、脳梗塞発症後3~5日がピークである。まずは血流再開が優先となる。
- 出血性素因の除去
- 出血の危険性はあるが、現時点での優先度は低い。
- 脳血管攣縮の治療
- 脳血管攣縮は、クモ膜下出血後4~14日の間に起こる。