第104回午後問題104
次の文を読み100~102の問いに答えよ。
Aちゃん(生後4か月、女児)は、4、5日前から鼻汁と咳嗽とが出現し、今朝から38.0~39.0℃の発熱があり水分摂取が困難になったため受診した。検査の結果、RSウイルス抗原陽性で急性細気管支炎と診断され入院した。入院時、口唇色と顔色はやや不良、呼吸数60/分、心拍数150/分、血圧90/52mmHgで、経皮的動脈血酸素飽和度(SpO2)88%であった。血液検査データは、赤血球480万/μL、Hb12.8g/dL、Ht39%、白血球12,000/μL、CRP5.5mg/dL。動脈血液ガス分析は、動脈血炭酸ガス分圧(PaCO2)45Torr、動脈血酸素分圧(PaO2)58Torrであった。胸部エックス線撮影で肺野に異常陰影は認められない。
去痰薬の吸入を1日3回と、口腔内と鼻腔内の吸引を適宜実施するよう指示が出された。去痰薬の吸入後、聴診をすると呼吸数48/分、右上葉の呼吸音が減弱していた。Aちゃんの排痰を促す適切な体位はどれか。
- 仰臥位
- 腹臥位
- 右側臥位
- 左側臥位
正解 4
- 仰臥位
- 腹臥位
- 右側臥位
- 左側臥位
- 体位ドレナージは、痰が貯留している部位が高くなるように体位をとり、痰を重力により気管支末梢から中枢方向へ排出させる方法である。右上葉の呼吸音が減弱しているため、右側を高くする左側臥位とする。