第104回午前問題63

妊娠中の母体の要因が胎児に及ぼす影響について正しいのはどれか。

  1. 飲酒の習慣による巨大児
  2. 喫煙による神経管形成障害
  3. 妊娠初期の風疹の罹患による先天性心疾患
  4. ビタミンAの過剰摂取による低出生体重児

正解 3

  1. 飲酒の習慣による巨大児
    • 飲酒の習慣は、胎児性アルコール症候群を引き起こす可能性がある。発育遅延や精神遅滞、特異顔貌、小頭症などがみられるが、巨大児はみられない。巨大児の要因には、糖尿病がある。
  2. 喫煙による神経管形成障害
    • ニコチンの血管収縮作用によって胎盤の血液循環が悪化し、胎盤の機能低下や胎児への酸素供給量不足が生じる。そのため、流産や早産、前置胎盤、低出生体重児の発生率が高くなる。神経管形成障害の要因は、葉酸の摂取不足である。
  3. 妊娠初期の風疹の罹患による先天性心疾患
    • 妊娠初期の風疹の罹患では、先天性風疹症候群を引き起こす可能性がある。先天性風疹症候群の3大症状は、先天性心疾患、難聴、白内障である。
  4. ビタミンAの過剰摂取による低出生体重児
    • ビタミンAの過剰摂取では、胎児奇形のリスクが高まる。
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