第105回午前問題112
次の文を読み112~114の問いに答えよ。
Aさん(42歳、男性)は、全身倦怠感を訴え病院を受診したところ、肝機能障害が認められ内科に入院した。Aさんは大量飲酒を長期間続けており、アルコール依存症が疑われた。内科医からの依頼で精神科医が診察をしたときは、Aさんは意識清明で見当識障害はなかった。妻とは不仲であり、半年前に仕事で大きなトラブルがあったため、朝から飲酒するようになり飲酒量はさらに増えていた。
Aさんに認められるのはどれか。
- 病的酩酊
- 妻との共依存
- コルサコフ症候群
- アルコールに対する耐性
正解 4
- 病的酩酊
- 病的酩酊は、飲酒によって突然に意識障害や興奮状態が出現するものである。
- 妻との共依存
- 妻とは不仲であり、妻との共依存は認められない。
- コルサコフ症候群
- アルコール依存症でみられることがあるコルサコフ症候群では、健忘、記銘力障害、見当識障害、作話を伴う。
- アルコールに対する耐性
- アルコールに対する耐性ができると、同じ酩酊感を得るためにより多くのアルコールが必要となり、飲酒量が増える。