第105回午後問題109
次の文を読み109~111の問いに答えよ。
Aさん(23歳、女性)は、未婚で両親と3人で暮らしている。専門学校卒業後に就職し、仕事も順調であった。4か月前、仕事のミスがあったことをきっかけに気分が落ち込み、食欲のない状態が1か月ほど続いたが、通勤は続けていた。Aさんは2か月前から不眠を訴えるようになり、先月からは給料の全額を宝くじの購入に費やしてしまう行為がみられるようになった。Aさんは、心配した両親に付き添われて精神科病院を受診した。
Aさんは、診察室では多弁であった。また、ささいなことで怒り出し、自分は病気ではないと治療を受けることを拒否した。意識は清明で見当識障害はみられなかった。Aさんは双極性障害と診断され医療保護入院をすることになった。入院時のAさんのアセスメントで正しいのはどれか。
- 躁状態
- 緘黙状態
- 錯乱状態
- せん妄状態
正解 1
- 躁状態
- 多弁や易怒性がみられており、躁状態である。
- 緘黙状態
- 緘黙状態は、言語能力は正常であるのに、発語がなく沈黙を続ける状態である。
- 錯乱状態
- 錯乱状態は、意識が混濁し、思考に混乱をきたした状態である。
- せん妄状態
- せん妄状態は、意識混濁に加えて幻覚や錯覚、不安、興奮などを伴う状態である。