第106回国家試験必修問題解説(午後問題1〜25)
【問題1】 日本の平成26年(2014年)の死亡数はどれか。
正解 3
- 約47万人
- 約87万人
- 約127万人
- 平成26年(2014年)の死亡数は127万3004人で、前年の126万8436人より4568人増加し、死亡率(人口千対)は10.1であった。
- 約167万人
【問題2】 平成25年(2013年)の国民健康・栄養調査による40歳代男性の肥満者の割合に最も近いのはどれか。
正解 2
- 15%
- 35%
- 平成25年(2013年)の国民健康・栄養調査による40歳代男性の肥満者の割合は34.9%で、男性の年齢階級別では最も高かった。
- 55%
- 75%
正解 3
- ヒ素
- フロン
- 窒素酸化物
- 光化学オキシダントは、窒素酸化物や揮発性有機化合物が、太陽光線により光化学反応を起こして発生する酸化性物質の総称で、光化学スモッグの原因となる。
- ホルムアルデヒド
正解 4
- 医療法
- 健康保険法
- 高齢社会対策基本法
- 高齢者の医療の確保に関する法律
- 後期高齢者医療制度は、高齢者の医療の確保に関する法律を根拠法とする医療保険制度である。
【問題5】 国際看護師協会(ICN)による看護師の倫理綱領における看護師の基本的責任はどれか。
正解 3
- 疾病の回復
- 医師の補助
- 苦痛の緩和
- 前文において、「健康の増進」「疾病の予防」「健康の回復」「苦痛の緩和」の4つの基本的責任が示されている。
- 薬剤の投与
【問題6】 肺サーファクタントの分泌によって胎児の肺機能が成熟する時期はどれか。
正解 4
- 在胎10週ころ
- 在胎18週ころ
- 在胎26週ころ
- 在胎34週ころ
- 胎児の肺は在胎26週ころにほぼ完成し、在胎34週ころに肺サーファクタントの分泌は十分な状態となる。
【問題7】 入院患者の与薬時に誤認を防止するために確認するのは患者の名前とどれか。
正解 4
- 診察券
- お薬手帳
- 健康保険証
- ネームバンド
- ネームバンドを用いて本人確認する方法が、最も確実で適している。ネームバンドは通常、患者の手首に装着する。
正解 1
- 青年期
- 基礎代謝量は青年期まで年齢とともに増加し、その後加齢とともに減少していく。基礎代謝量のピークは、男性で16〜17歳頃、女性で13〜14歳頃である。
- 壮年期
- 向老期
- 老年期
【問題9】 介護老人保健施設の設置目的が定められているのはどれか。
正解 1
- 介護保険法
- 介護老人保健施設の関係法規は介護保険法である。「病状安定期にあり、看護・介護・機能訓練を必要とする要介護者に対し、看護、医学的管理の下における介護及び機能訓練その他必要な医療並びに日常生活上の世話を行う」と規定されている。
- 健康保険法
- 地域保健法
- 老人福祉法
【問題10】 病床数300床以上の医療機関で活動する感染制御チームで適切なのはどれか。
正解 4
- 医師で構成される。
- 各病棟に配置される。
- アウトブレイク時に結成される。
- 感染症に関するサーベイランスを行う。
- 感染制御チームは、様々な職種で構成され、アウトブレイクを防ぐために事前に結成される。感染症に関するサーベイランスなど、様々な感染予防業務を行う。
正解 3
- アルブミン
- フィブリン
- アセチルコリン
- アセチルコリンは、副交感神経、運動神経、交感神経節前線維の神経伝達物質である。
- エリスロポエチン
【問題12】 キューブラー・ロス, E.による死にゆく人の心理過程で第2段階はどれか。
正解 4
- 死ぬことへの諦め
- 第5段階である。死を受け入れた状態である。
- 延命のための取り引き
- 第3段階である。なんとか死なずに済むように取引をしようと試みる。何かにすがろうとする心理状態である。
- 死を認めようとしない否認
- 第1段階である。自分が死ぬということは嘘ではないのかと疑い、現実であることを受け止めることができない状態である。
- 死ななければならないことへの怒り
- 第2段階である。なぜ自分が死ななければならないのかという怒りを周囲に向ける。
正解 2
- 肝嚢胞
- 大腸癌
- 大腸癌では、下血、血便、繰り返す便秘と下痢、便が細くなる、などの症状が見られる。
- 卵巣癌
- 腎盂腎炎
正解 2
- 0mL
- 100mL未満
- 1日の尿量が100mL以下の場合を無尿、400mL以下の場合を乏尿という。
- 400mL未満
- 700mL未満
正解 4
- 疥癬
- 疥癬は、接触感染でのヒゼンダニの寄生による皮膚感染症である。
- コレラ
- コレラの感染経路は、コレラ菌に汚染された水や食物などからの経口感染である。
- A型肝炎
- A型肝炎の感染経路は、A型肝炎ウイルスに汚染された水や食物などからの経口感染である。
- インフルエンザ
- インフルエンザは、インフルエンザウイルスによる感染症で、飛沫感染が主な感染経路である。
正解 3
- 耳下腺の腫脹
- 耳下腺の腫脹は、流行性耳下腺炎でみられる。
- 両頬部のびまん性紅斑
- 両頬部のびまん性紅斑は、伝染性紅斑(リンゴ病)でみられる。
- 水疱へと進行する紅斑
- 水痘の症状である。
- 解熱前後の斑状丘疹性発疹
- 解熱前後の斑状丘疹性発疹は、突発性発疹でみられる。
正解 1
- 5%
- 代表的な等張液として、5%ブドウ糖液と生理食塩水(塩化ナトリウムを0.9%含有する食塩水)がある。
- 10%
- 20%
- 50%
【問題18】 ジャパン・コーマ・スケール(JCS)で「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」と定義されるのはどれか。
正解 3
- Ⅰ-3
- 「刺激しなくても覚醒しているが、自分の名前や生年月日が言えない」状態である。
- Ⅱ-20
- 「大きな声または体をゆさぶることにより開眼する」状態である。
- Ⅲ-100
- 「刺激しても覚醒せず痛み刺激に対して払いのけるような動作をする」状態である。
- Ⅲ-300
- 「痛み刺激に反応しない」状態である。
【問題19】 グリセリン浣腸を実施する際、腸管穿孔の危険性が最も高い体位はどれか。
正解 1
- 立位
- 立位での実施はチューブが直腸壁に当たりやすく、腸管穿孔の危険性があるため、体位は左側臥位とする。
- 仰臥位
- 腹臥位
- 左側臥位
【問題20】 体位を図に示す。Sims(シムス)位はどれか。
正解 1
- ①
- シムス位である。
- ②
- 側臥位である。
- ③
- 半側臥位である。
- ④
- 腹臥位である。
正解 1
- ①
- カウプ指数の計算式は、体重(g)÷(身長(cm)の2乗)×10である。
- ②
- ③
- ④
正解 2
- RSウイルス
- RSウイルスの主な感染経路は、飛沫感染と接触感染である。
- B型肝炎ウイルス
- B型肝炎ウイルスは、輸血時の針刺し事故や性行為、母子感染など、血液や体液を介して感染する。
- ヘルペスウイルス
- ヘルペスウイルスの主な感染経路は、接触感染である。
- サイトメガロウイルス
- サイトメガロウイルスの主な感染経路は、先天性感染として胎内感染、後天性感染として接触感染がある。
正解 4
- 氷を隙間なく入れる。
- 氷の量は枕の1/2〜2/3とする。
- 濡れたタオルで覆う。
- 乾いたタオルで覆う。
- 内部の空気は残しておく。
- 空気は熱伝導が悪く、冷却効果が減少してしまうので、内部の空気はよく抜いておく。
- 水漏れがないことを確認する。
- 氷枕を逆さにし、水漏れがないことを確認する。
【問題24】 一次救命処置時の成人への胸骨圧迫の深さで適切なのはどれか。
正解 2
- 2〜3cm
- 5〜6cm
- 胸骨圧迫の圧迫部位は胸の真ん中、胸骨の下半分の位置で、強く(5cm以上胸が沈むよう)、速く(1分間に100回以上)、絶え間なく行う。
- 8〜9cm
- 11〜12cm
正解 2
- 脱臼
- 気道熱傷
- 気道熱傷は、トリアージにおける最優先治療群(赤色)に該当し、最も優先して治療を行う。
- 足関節捻挫
- 過換気症候群